かねさん
雑誌に載せていただけるよ。
「雲」に載せてくれるんだって。
「かねさんのひだまり」って。タイトルです。
連載です。
一冊にまとまればいいなぁ。
まとまったら、どこかの新人賞に応募しようかな。
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雑誌に載せていただけるよ。
「雲」に載せてくれるんだって。
「かねさんのひだまり」って。タイトルです。
連載です。
一冊にまとまればいいなぁ。
まとまったら、どこかの新人賞に応募しようかな。
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かあさんの愛は重い。
昨日、ともだちが、かあさんに羊羹をお土産にくれたので、今日実家に持っていった。
喜んだかあさんが、おともだちに野菜をあげて。と、言って
山ほどの野菜を持たされた。
ざっと大根4本、これだけでもかなり重い。
絹さや、玉ねぎ、ほうれん草。
とどめが夕飯のカツ丼。
帰り道が遠かったよ。
重たいほどの愛をありがとね。
明日友だちに届けるからね。
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昨日は実家から野菜がいっぱいきたのさ。
ざっと、並べると、ほうれん草、絹サヤ、スナックエンドウ、大根、玉ねぎ、不断草、青梗菜の7種類。
帰りの電車で友だちにほうれん草と絹さやをあげたら、天ぷらをくれた。
おかげで、家に帰ってすぐ、晩御飯が食べられたよ。
ありがとね、かあさん。
来週もよろしく。
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おれな、おめは有名になれると思う。
ずいぶん大胆な発言をするね、かあさん。
早く本出してみろよ。結果が出るから。
本出すにはお金がかかるの。
わかんねぇよ。意外なとこから出してくれるかもよ。
ずいぶん、軽く考えてないかい? かあさん。
だって、おめ、けっこう運がいいと思うよ、おれ、。
そうかな。
だって、おめ。主役はおれだべ。おら、おもしれえど。知ってるべ。
知ってる。立ち直るの早いもんね。
そだよん。泣いてたって、世の中変わらない。おれのことは何を書いてもいいよ。おら、おめが有名になるのを見たいんだよ。頑張れよ。
よし、頑張ろう。
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かあさん、いつも家計を助けてくれてありがとう。
おかげで、毎日ご飯が食べられます。
本当なら、私が助けなくちゃいけないのに、私が小説を書く事を応援してくれて。
頑張るからね。
きっと、世に出てみせます。
ふるさとの星になって、かあさんのおうちの近くに小さな私の家が建てられるように頑張ろう。
いつか帰りたいです。
緑に囲まれた、時間がゆっくりすぎる地元に。
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実家のの菜の花は菜花じゃない。
小松菜の花だった。
友だちは小松菜の他に京菜(水菜)とほうれん草とチンゲンサイの花も咲かせてみた。と言っていた。
みんな黄色い花だったそうな。
かあさんが「来年はおれも植えてみべ」と言っていた。
二人は野菜作りを競っていると思ったら、花さかおばあさんとおばさんにもなりたいらしい。
来年が楽しみな気がする。
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かあさんが、春に菜の花を見るために小松菜を植えた。
友達が、なんで、あんたんちの畑には、周りに小松菜が蒔いてあるの。と聞くから、あれは菜の花ようなんだって。
春には菜の花が咲くんです。毎年。
だけど、昨日「ちょっとうまそうだからつぼみを積んでみた」と、とってきてくれた。
おひたしにしたら美味しかった。
寒くても春は近い。
母さん、ありがとう。
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嬉しいやら、怖いやら。
かあさんを主人公に小説を書く。と友だちに話したら、「きっと面白いよ」
と、期待してくれている。
怖いことだ。
本気か、冗談か、本が出たら買うからね。と言ってくれる。
プレッシャーを糧に頑張らねば。
目指せ、新人賞。
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かあさんを主人公に、物語を書きたいのだけれど。
どう書いたらいいのかわからない。
小説講座の先生に聞いてみたら、お母さんの目線で描くのがいいと思いますよ。と、いうことだった。
家のお母さんの名前は「かね」さんなんだけど。
かねさんは、自分の名前に事で悩んだ事はないのかしら。
もっといい名前にして欲しかった。とか思わなかったのかな。
例えば「子」のつく名前とか。
そう言えば、かあさんの友達が「かねこちゃん」て呼んでたっけ。
あの時代の人って、自然に名前に「子」をつけて呼ぶのかな。
葉山先生「いぐちかねこ」の名前は記憶のすみにありますか。
いぐちかねこは小さくて、あまり目立たない女の子だったと思います。
本人は「俺は頭はよかったのよ」と平然というけれど「信じられない」というと「勉強は好きだったの」とムキになる。
「おめは勉強好きじゃなかったよな。そのわりにはできたな。ケアマネの試験にも、受かっちゃったしな、その調子で、小説家にもなってください」
かあさんが言うと簡単に出来てしまいそうで怖いです。
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かあさんに、月刊誌「雲」を見せたら、それは、それは喜んでくれて。
今日は、実家にいろんな人が訪ねてきたので、母さんは来た人たちに
「これに佐代子が書いた小説が載ってるんだよ」と、嬉しそうにみせるのです。
隣のおばさんが「あれ、本名かい。ペンネームじゃないの」と聞いたので、かあさんが、
「佐代子の名前は昔のオペラ歌手の名前なんだから、ペンネームに見えるっぺ」と、答えた。
その人は小夜子だったけど、家の佐代子は未熟児で小さかったから、字は変えたけどね。
わたし、調べたんです。井口小夜子さんについて。
昭和初期に活躍した童謡歌手の方でした。
あながち間違いではなかったようです。
私と同じ名前の芸名を持った方がいたなんて。
芸名なんだから、ペンネームっぽく聞こえても無理はない。
やっぱりこのまま行こう。
ペンネームですか。と聞かれたら、「ご想像におまかせします」と答えよう。
ミステリアスに微笑んで。
無理だよなぁ。
爆笑しちゃいそう。
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